coup de théâtre

早川聖来ちゃんがすきです

ドラマ『サムのこと』と乃木坂46の4期生たち

もうすぐ11回目の乃木坂46のBIRTHDAY LIVEがやってきます。

4期生大好きなわたしとしても、そろそろ準備運動はじめようと思って、ひっさしぶりに4期生が出演する『サムのこと』を観返してみたら、やっぱり好きすぎて感想があふれ出てきたのでここに書きなぐっておこう記事です。

(もう配信から3年も経つんですね、、、!)

 

『サムのこと』。4期生が初主演したドラマで、dtvで配信されています。

https://video.dmkt-sp.jp/ti/10032751/?referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.com%2F

 

わたしはこのドラマが坂道関連の数ある作品の中でもトップクラスに大好きで、それはもちろん推しの早川聖来ちゃんが出演しているってこともあるんですけど、それ以上に、4期生の置かれた境遇とストーリーが共鳴しているように感じる部分が大きいからです。

 

この『サムのこと』は、解散した売れないアイドルグループのメンバーたちが、センターだったサム(遠藤さくら)の死をキッカケにお通夜でもう一度集まることから始まる物語。

過去の思い出話をしていく中で、サムのことを思い出し、自分の人生との関わりをかみしめる。

 

この作品の構造はベケットゴドーを待ちながら』、朝井リョウ桐島、部活やめるってよ』とおんなじだと思っています。

ゴドーを待ちながら』は、主人公のふたりがいつまで経っても来ない救済者ゴドー(GODのもじり、つまりは神を暗喩してる)を待ち続ける不条理演劇です。
(むかし脚本読んだけど不条理すぎて意味分からなかった、1950年代当時の価値観で読めばもっと理解できるのかな??)

 

そして『桐島、部活やめるってよ』も、劇中には一切登場しない男子バレーボール部のキャプテン桐島が部活をやめることによって、その周りの高校生たちの青春の日々に大きなうねりが起きる物語です。

 

つまり、どちらの作品も、ゴドーもしくは桐島という圧倒的中心の存在がいなくなって、その不在に右往左往する人たちを描いた物語。

 

ひるがえって『サムのこと』。
宇田川ホワイトベアーズという売れないアイドルグループ。センターがいなくなって解散し、そのセンターが亡くなったことで集まるメンバーたち。
残されたメンバーたちは、いなくなったサムとの喪失に向き合っていく姿が丁寧に描かれています。

この物語も「不在の中心」を描く作品であるということです。


しかしながら、上記の2つの作品との(そしてドラマ原作となっている西加奈子著『サムのこと』との)決定的な違いがあって、それは"圧倒的中心"を失ったメンバーたちそれぞれがその喪失(そしてサムとの過去の想い出)と向き合って前向きに歩きだしていくところだと思っています。

 

原作では飄々と自分たちの運命を眺めているように見える主人公たちが、ドラマ版ではその描き方の印象が全く異なること。

ドラマで”不在の中心”であるサムを演じるのが、誰よりも乃木坂を体現し、1期生の面影を誰よりも色濃く身に写す遠藤さくらであること。

西野七瀬」と最後の最後に邂逅し、「白石麻衣」を無観客ライブで送り出した4期生たちがこのドラマを演じていること。

 

そんないろいろな要素から、わたしはこの登場人物たちの姿を、"1期生"という圧倒的な中心、センターを失っても悩みながら傷つきながら前へ進み続ける乃木坂46というグループに重ね合わせてしまいます。

そして、1期生の面影を思い起こさせ次世代に向けて大きな期待のかかる4期生たちがこのドラマを演じることに、勝手に大きな意味を感じています。

 

このブログを読んでいる人の大半はもう見ていることと思いますが、まだという方がいらっしゃったら1話はYoutubeでも観れるのでぜひ。

【公式】dTVオリジナルドラマ「サムのこと」第1話〈乃木坂46 4期生出演!〉 - YouTube

 

 

このドラマの後、大きな期待を背負った(背負わされた?)4期生たちは少しずつ羽ばたいていき、いろんなことがありました。
4期生でまとまっての仕事は減り、メンバーが全員揃う仕事は少なくなり、去年の6月からは4期生全員が一緒に舞台に立ったライブはありません。
残念ながら今回も全員揃ってのライブを迎えることはできなさそうです。

それでも、最後の1期生である真夏キャプテン(偶然にも『サムのこと』に出演してる!)の卒コンもあるこのバスラの中に、4期生ライブがあることは偶然でしょうか。

これからの乃木坂を作っていく4期生のライブをこのタイミングで見れることを噛みしめて、大事に受け止めようと思います。

www.nogizaka46.com

 

 

最近のバスラ配信で出てくる4期生メンバーがみんな4期生ライブに自信がありそうで、期待値上がりまくってますが、きっとそれを超えるものを見せてくれると信じています。

(楽しみ過ぎてすでにスマホのメモ帳で4期生ライブの感想書き始めてるのは秘密。)

 

以上、4期生ライブが楽しみ過ぎるオタクによる『サムのこと』語りでした。

 

 

 

ここから下は作品というよりはメンバーへ対する感想です。4期生大好き。

 

さくちゃん。

遠藤さくらの底知れなくて捉えどころのない演技の良さを早く他の映像作品でも見てみたい。そんな気持ちに強くさせる作品でした。
春夏秋冬/フォーシーズンズで『焔』上村松園筆とのコラボにおける情念の具現化だったり、『ボーダレス』の演技だったり、ああいう演技をさせたときの遠藤さくらの強さは坂道でもぶっちぎりだと思うのでどうか良い作品と巡り会ってください!
ぜっっったいにゆるふわ学園モノのヒロインなんかをやらしてる場合じゃないよ!!!

 

聖来ちゃん。
いちばん難しい第一話の狂言回しを演じる聖来ちゃんは演技が細やかで本当に映像作品向いてると思う。
このあと、『あかんたれ Two sissies』で演技の自然さというか凄さみたいなものを見せつけられて、わたしはどうしようもなく聖来ちゃんの演技に魅せられているので、いつかお芝居を見れる日がまた来たら嬉しいなぁ。

 

まゆたん。
酒浸りまゆたんの解像度の高さがえぐい。以上!
二日酔い風呂上がりまゆたんのビジュが良すぎて何飲んで潰れればそんな可愛くなれるんだろ、ハイボールで潰れればええんか!??

(飲み会で「じゃあ同じの3つで」が一瞬流行って、そのせいで酔い潰れたこともいい思い出)

 

おかけ。

おかけは当時からビジュがいちばん完成されてるし、メイキングで子役とかメンバーへお姉さんしてるところが良すぎてメロメロになっちゃった。
ハニーズみたいな振り切った演技もできるし、本当に器用。
(今回たくさんおかけを見てとっても寂しくなっちゃった。いつまでも待ってます。)


やん。
まだまだ演技は不器用だったけど、本人の心の底からの明るさ、前向きさみたいなものがうまいこと役にも合ってて素敵。
占いハマって借金まみれだとしても、最後まで幸せそうに生きてくれそうだもん。

 

そして『I see...』はどんなドラマのEDに持ってきてもぴったりだよね、本当にモンスター楽曲だよ、、、!

4期生ライブでコールあり『I see...』を浴びて、それをもって自分の人生という物語のEDシーンとしたいくらいです。

みんな、4期生ライブ楽しもうな!!!!!!